2016.09.21 14:54星野道夫の『旅をする木』海はしょっぱい。そんなこと知っていたけど、ぼくにとって、それはあくまでしょっぱい「らしい」ということでしかなかった。サーフィンをして自分の顔面を海面に叩きつけるように転んだとき初めて、自らの感覚として海がしょっぱいことを感じた。知識が感覚に、そして体験に変わった瞬間だった。そんな些細なことから、自分に視覚が備わっていることに感謝せずにはいられなくなるようなきれいな朝焼けを見て、ぼくはその日から何と...
2016.09.19 14:52残された時間で(2)午前5時すぎ伊勢の夫婦岩を後にし、志摩の海岸へ向かった。こんなに気持ちの良い朝を迎えたのは久々だった。サーフボードに上体をあずけ、波に揺られながら遠くを眺めているだけで心地よかった。これまで何千回と朝を迎えてきたわけだけど、ぼくはすこしも朝を眺めてこなかったことに気づいた。中高生のころは忙しない朝の時間を過ごすばかりで遠くの空を眺める余裕なんてなかったし、そもそも東京ほどじゃないにせよ神戸の空は狭...
2016.09.16 14:50残された時間でこんなタイトルをつけたらまるで余命宣告を受けたようだけど、”学生”という肩書きを充分に使いこなせないまま手放してしまった今、”若者”という特権さえもいつしか失ってしまうのだと思うと怖くなる。「いいよ、まだ若いから」甘えかもしれないけど、そんな免罪符が社会で通用してしまう寿命はたぶんもうそこまできている。そういう意味では、ぼくたち若者にとってこの一瞬一瞬は、どこで働いているかとかどれだけ給料をもらっ...