アートをどうやって読み解くか

アートの楽しみ方って、いく通りもあると思うんです。

今回は前回の投稿とは翻って、

理解する・読み解く楽しさも、アートにはあることを書きたいと思います。

アートに対し単純に美しさを求めるだけでなく、

作品が示唆するものを解釈する楽しさを知ったのは、大学の講義においてでした。そのアートの講義で紹介されたのが以下の作品。

『閂』フラゴナール作

閂(かんぬき)とは、穴の空いた受け具に、棒を差し込み施錠するもの。要は錠のことです。

みんなは、これを見て何を感じますか。

男性が女性を抱きかかえている様子から、

男女の愛をテーマにしていることは、何となく察しがつくと思います。

ただ、「もう少し絵の細部まで注目していくと、さらなる推測が得られる」と教授は言ったのです。そのひとつが、作品名でもある閂です(意味作用を担うモチーフは、目線を誘導するように、多くの場合陽光で照らされる)。棒と受け具はそれぞれ男女の性器を暗喩しており、より官能的な雰囲気を示唆する、と。また、散らかったベッドからも、情事を匂わせる強い欲望を感じさせると。

そういったアート鑑賞の仕方を知らなかった当時のぼくにとって、

これはメカラウロコな体験でした。

女性が背中を仰け反り男性から離れようとするのは、

いけない関係だと自覚しているからなのかな、この男性のことは好きだけどとりあえず拒否するフリだけしているのかな、とか。

閂を掛け、その後なにが起こるんだろう、とか。

そうやって、時間的動作的な「一瞬」を絵に描いたのに、前後のストーリーが紐解ける。

いわば、点が線を喚起する。それもアートの魅力だって思います。

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